けいてぃー

kurottkasu2006-01-17

                
 今年は予想に反して各地で大雪の模様〜
こんなにいっぺんに降らなくても良いのに・・・と思うほど。
特に新潟の方では、雪下ろし事故も多発していて・・・全く〜です。


さて、この雪の季節にぴったりの絵本を紹介〜
実は、今から5年ほど前に、地元の”お母さん新聞”へ寄せた記事がありましたので
今回はその記事を載せました〜
初々しい頃のクロの文章です。(はじゅかしい・・・)





はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー
                バージニア・リーバートンさく   福音館書店
「ちいさいおうち」や「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」でお馴染みのバージニア・リー・バートンの作品です。うちの息子達は、「ちゅうちゅう」よりもこの絵本をとても好んでいます。毎日の絵本タイムで何冊かに一冊は読んでくれと持ってくるのです。不思議なもので字が読めないのにたくさんの中から背表紙だけ見て持ってきます。   上の子も下の子もだいたい5歳頃によく読んだ覚えがあります。実は私も読むのが大好きな一冊なのです。やはり、「ちいさいおうち」よりも好きかもしれません。字が読めない幼いうちの子たちは、絵本をペラペラとめくっては「あーおもしろかった」と言って次から次へと何冊も絵本を楽しむ姿が見られました。大人から見るとなんだか不思議でした。大人はやはりどうしても字を追ってしまって絵は二の次になります。絵本を読んでいますと時には1ページ跳ばすことがあるのですが読み手よりも聞き手の子どもが先に跳ばしたことを教えてくれることもしばしば。子どもは目の中に飛び込んでくる絵を大人が思う以上に好きなのだと思います。
この「けいてぃ」も絵がとても素敵なのです。すっぽり、まっしろいゆきのもうふのしたにかくれたじぇおぽりすの町をたった一台の除雪車が雪をゆっくり、じっくり、かきのけていくのです。それはそれはとても見事な描き方です。「たのみます。たのみます。」と町の人たちが頼むたびに「よろしい。わたしについてらっしゃい」の一言でどんどん雪をかきのけていくのです。真っ白な雪の中からじぇおぽりすの町が次々と現れてきます。字を読まずに絵だけを追ってみるとこの絵本の素晴らしさが分かります。とても、楽しいのです。


こうしてけいてぃはだいじなしごとをぜんぶすませて、はじめてうちへかえりました。
と最後に読み終えたとき、長男は「ほんまにようはたらいたなあ」と一言。いつのまにやら、けいてぃになっていたようです。

リー・バートンの作品は「けいてぃ」や「ちゅうちゅう」のほかに「マイクマリガンとスチームショベル」「ちいさいケーブルカーのメーベル」など乗り物を主人公にした絵本があります。二人の息子さんのために作ったようです。どうりで我が息子達も大好きなはずなのです。
是非寒い冬子どもと一緒にけいてぃになって、大雪をゆっくりじっくりかきのけてじぇおぽりすの町を訪ねてみてはいかかですか。



そうそう、今日はあれから11年。
阪神淡路大震災がおこった日です。まだ子どもはソウ一人で、1歳になる前でした。

忘れず、語っていきたと思うクロです。